速く走るためには

■ カートを速く走らせるためには何が必要でしょうか。一緒に考えてみましょう。■


その1  速く曲がること

 直線(ストレート)だけのコースでしたら簡単ですよね。
アクセルをただ踏んずけておけば最大パワーで勝手に走ってくれます。でも、まぁ0−4レースくらいしかありえ ませんが(笑)。
 しかし、サーキットにはコーナーがあります。アクセル全開のまま、曲がれるコーナーがあれば楽ですが、ほと んどはスピードを落とさなくては曲がりきれないコーナーです。
速く走るためには、いかにコーナーを速く曲がるかを突き詰めていくことになるのです。


その2  とにかくパワー!

 当たり前ですが、エンジンパワーがあればあるほどカートは速く走ります。
 よくメンテナンスされたエンジンにベストなキャブ調整で最大限にエンジンパワーを引き出してやりましょう


その3  軽いと速い!

 同じエンジンパワーなら、車体が軽い方が加速がいいです、減速にも有利です。
パワーと重量の関係を(パワーウエイトレシオ)という言葉で表されます。
 ただ、レースではイコールコンディションにするため、最低重量は設定されています。
規定重量より重い場合は自身のダイエットが必要かも!?


その4  空気抵抗を少なく

 走行中の空気の抵抗は馬鹿になりません、スリップストリームが使えるほどですからその効果はタイムに影響 してきます。
前面投影面積が少ないほど空気抵抗は少なくなります。
 効果のほどは?ですが、フロントパネルを(F1風に)ハイノーズ化にするとかもトレンドですね。
ストレート部分で姿勢を低くして(頭を下げて)なるべく空気抵抗を抑えようとする方法もあります。


その5 最短距離を走行する

 AとBの最短距離は?そう!直線です^^。でもショートカットはだめですよ(笑)
 コース上のラインにも最短距離があります。
場合によってはアウトインアウトを使ってコーナリングスピードを上げるより、インべたで走った方がタイム的によ いこともあります。ケースバイケースです。


その6  ロス(抵抗)を少なく

  駆動部分

 カートのチェーンには2種類あります。まず219サイズと呼ばれるもので一般的に使われます。
 もう一つは215サイズと呼ばれるもので、219との違いはチェーンの駒のピッチです。
 215サイズは219よりも駒ピッチが狭く、スプロケットをより真円に近く回せることで駆動ロスを低減させようと するものです。219を215に変えるときは、スプロケとセットでの交換となります。

チェーンの潤滑に必要な油脂ですが、これも物によっては非常に馴染みやすく抵抗を抑えロスの低いものがあ るようです
単一ブランドにこだわらず、いろいろ試してみるといいです。
  タイヤ

 タイヤは空気圧が低いと転がり抵抗が増えます、しかしこの部分に関してはセッティングしていく上での絡みも ありますので、ある程度の妥協は必要かもしれません。


  ホイールバランス

 乗用車でホイールバランスが狂っているとハンドルぶれを起こしたりしますが、この狂いも影響があります。
こまに例えると、バランスの良いこまは長く倒れずに回っていますが、バランスの悪いこまほど、はやく止まって しまいます。考え方は同じです。


  ベアリング

 ベアリングはフロントホイールとリアシャフトに使われています。
 特にフロントホイールのナットの締め付けは注意が必要です。
締めすぎるとベアリングに抵抗を持ち回転が重くなり抵抗になります。

 カラーが手でまわせる程度の締め付けでOKです。
リアシャフトのベアリングは3点支持の場合、3つのベアリングのセンターが出ていないと、回転抵抗になりま す。 
どちらもタイヤの回転に直結する部分ですので、限りなくロスは無くしたいところです。


  トーイン、トーアウト

 フロントタイヤがトーインやトーアウトになっていても、走行抵抗になります。基本はトーイン+−0です。


  キャンバー

 キャンバーも角度が付いていると傾いた方へタイヤが転がろうとするのでトーインとの絡みで抵抗になります。 あまり極度のキャンバー角は付けない方がいいと思います。
 もし、角度をつけるときには、トーインとのバランスが必要になります。


  

■では、速くコーナリングするためにはどうすればよいのでしょうか?■

 @まず、タイヤの性能をフルに使いきるということです。

 コーナリングスピードをだんだん上げていってみましょう。
あるスピードまでいくとタイヤがグリップしなくなり曲がりきれませんよね?
曲がりきれなかった直前のスピードがそのタイヤの限界だったと言うことです。
曲がりきれなかったと言うことは、グリップがそこで失われて横方向にタイヤが滑り始めたからです。
 グリップを体で感じて最大限のところで走るように心がけましょう。


 Aアウトインアウト

 コースの幅を有効に使い、回転半径を大きくとるコーナリングテクニックです。
 小さい半径でまわる場合とと大きい半径でまわる場合とでは大きい半径の方が遠心力の関係でスピードを落 とさずに回ることができます。


 ブレーキングについて

 ブレーキは強く短くが基本です。
だらだらと長く踏んでいるとそれだけアクセルを踏む時間が減ることになります。
タイムアップの秘訣は、アクセルを踏んでいる時間をより多くすると言うことです。
はじめのうちは左足ブレーキということもあり、踏む力をコントロールするのに慣れないと思いますがこれは練習 を積むしかありません。

 ブレーキが一番効率よく効くのはロック寸前の状態です。
 ブレーキの踏み方にも2通りあって、初めから「ガツン」と踏み込んでから踏力をコントロールするタイプと、はじ めは「じわっと」踏んでそれから力を入れるタイプです。
自分のやりやすい方法で試してみると良いでしょう。
 何度もロック&スピンをしつつ(笑)究極のブレーキングをマスターしましょう!


 インリフト

 4輪車ではコーナーを曲がる際に後輪の内輪と外輪との回転差をデファレンシャルギアを用いてスムーズにコ ーナリングできるような構造になっていますが、カートにはそれが無い(リアシャフトにより直結)ためコーナーを 曲がる際に内と外のタイヤの回転差をインリフトすることによって無くしてやらなければなりません。

 インリフトはコーナー進入時にさせますが、その際に荷重移動がしっかりできていないとできません。
 ブレーキングで前荷重になったところでステア操作します。
 ブレーキングに一瞬遅れてステア操作といった感じです。練習あるのみです!


 エンジンのトルクの高いところで走る

 コーナーではどうしてもエンジン回転を落として回ることになりますが、一旦落ちたエンジン回転を上げるには 多少時間がかかってしまいます。
アクセルを踏んでも立ち上がりが悪いのはトルクバンドを外れた低回転から加速しようとしているからです。

 ここでやりがちなのは、加速が悪いからと言ってアクセルをラフに開けてしまうことです。
 トルクバンドを外れたエンジンは、いきなりアクセルを全開にしても回転が付いてきません。
下手をするとストールしてしまいます。

 ですのでエンジン回転がうまく付いてくるようにアクセルを開けることが大事です。
 ブレーキングをエンジン回転ができるだけ落ちないように一瞬で済ませ、カートの向きをすばやく変えて立ち上 がっていくのが理想なのです。

 慣れないうちは、少し大きめの(2〜3枚)ギアで走るといいです。上達するにつれてギアの枚数も減っていくは ずです。


 タイヤを滑らさない

 コーナーでタイヤを滑らせると、カートを前に進めようとする力が横方向に逃げてしまいタイムロスになります。
コーナー1つでコンマ何秒の違いですが、積み重なると大きな遅れとなってきます。
 アクセルを開けるポイントやタイミング、開け方など微妙なところで重要になってきます。


フレーム タイヤ シート キャブレター 速く走るためには

トップへ
トップへ
戻る
戻る