眼瞼下垂症の手術のために
Blepharoptosis
【会員の部屋】
眼瞼下垂症・手術・解剖・Blepharoptosis
眼瞼下垂症手術のために必要な上眼瞼の解剖は未だに“暗黒大陸”です。誰も『真実の図面』を手にしていないと思います。私は今までに無数の上眼瞼の解剖図を見てきましたが、どの図も実際に眼瞼下垂の手術をしている時に接する本物の組織とどこかが違うのです。このギャップは、おそらく眼瞼の手術にたずさわる全ての医師が感じていることだと思います。私は経験上「上眼瞼の解剖はこうなっている」という確信に近い図を頭の中に思い描くことができるのですが、それがはたして正しいものであるかを検証するのに、それを表現する方法が残念ながら今までありませんでした。しかし最近になってパソコンで簡単にアニメーションが作成できるようになり、眼瞼の動画を描いてみると、思いのほか私の確信しているものに近い図ができあがりました。それをここに公開して眼瞼の手術にたずさわる同志の皆さんの批判を仰ぎたいと思います。そうすることで私自身がさらに真実に近づきたいと思います。正しい解剖図というものは、手術を航海にたとえれば“海図”のようなものだと思います。間違った海図にもとづいて、多くの術者が間違った目的地へと漂流しているとすれば、それは全ての人にとって不幸なことです。いつか誰かが『真実の図面』を描いて、全ての医師がそれを手にして正しい手術が行われる日がくることを願ってやみません。この動画がそこに至る一つの“SEAMARK”としてネットの片隅に存在できれば幸いです。(林 雅之)( 2005.05.09 神奈川にて)
1.結膜(conjunctiva)周辺 糸結びの部屋
2.眼輪筋(orbicularis)周辺 眼瞼下垂症の症例写真・画像
3.隔膜(septum)周辺 菊名形成外科・皮フ科
4.腱膜性眼瞼下垂症手術

※ なお、当ホームページの内容は専門家としての私見を述べたものであり、学会等で公認された説ではありません。このサイト上の解剖組織写真は信州大学形成外科松尾清教授と杠俊介講師から許可を得て使用させていただきました。Personal Room