世界遺産・「知床」W
詳細目次 目 次 (こちらは「ブログ」へリンク)

 1頁目
知床(1) 「はじめに」
知床(2) 「流氷について」
知床(3) 「世界遺産について」

 2頁目
知床(4) 知床の玄関「斜里」
知床(5) 「ウトロ温泉」
知床(6) 「知床五胡」

 3頁目
知床(7) 「五湖とヒグマ」
知床(8) 「知床五湖」(3)
知床(9) 「カムイワッカの湯」

 4頁目
知床(10) 「カムイワッカの湯」(2)
知床(11) 「カムイワッカの湯」(3)
知床(12) 「カムイワッカの湯」(4)

 5頁目

知床(13) 横断道路「知床峠」
知床(14) 「知床八景」
知床(15) 羅臼「露天・熊の湯」

 6頁目
知床(16) 羅臼「知床旅情」
知床(17) 羅臼「羅臼八景」


知床(1) 「はじめに」
知床(2) 「流氷について」
知床(3) 「世界遺産について」

知床(4) 知床の玄関「斜里」
知床(5) 「ウトロ温泉」
知床(6) 「知床五胡」

知床(7) 「五湖とヒグマ」
知床(8) 「知床五湖」(3)
知床(9) 「カムイワッカの湯」

知床(10) 「カムイワッカの湯」(2)
知床(11) 「カムイワッカの湯」(3)
知床(12) 「カムイワッカの湯」(4)

知床(13) 横断道路「知床峠」
知床(14) 「知床八景」
知床(15) 羅臼「露天・熊の湯」

知床(16) 羅臼「知床旅情」
知床(17) 羅臼「羅臼八景」


知床:part4(カムイワッカの湯)     知床:part5(知床峠、知床八景、熊の湯)     
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世界遺産・知床(10) 「カムイワッカの湯」(2)


薄暗い沢筋へ入るといきなりナメ沢の遡行が始まる・・、


くるぶしからチョット上くらいの沢水・・?沢湯が一面に流れているが意外と歩き易い、流れているのは全部が既に温泉水である。


穏やかに、ナメ状に流れるカムイワッカの湯の川


沢の湯は強酸性のためか、岩面にはコケも生えず滑らないのである。 
ナメ滝の斜度はそれほど大きくなく、途中、「二の滝」、「三の滝」といわれる様な数ヶ所、急で危険なところがあるが注意すれば子供でも登れる。 
このスリルがまた終着目的地への意欲をかき立てるのである。 


こちらは、滝状に豪快に流れるカムイワッカの湯の川


登るには若干のシブキで下半身は濡れる恐れもあろうが、途中の小さな滝壺をいくつか過ぎて、一段と大きな滝壺に着いた。 
ここが「四の滝」と言われる目的地で、カムイワッカ『神の水』の湯の滝であった。

次回もカムイワッカについて・・、

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世界遺産・知床(11) 「カムイワッカの湯」(3)


湯滝2
「カムイワッカの湯」・・小生です


徒歩時間にして凡そ25分程度であろうか・・、


若いカップルや女性もたくさん登ってきて、水着で温泉に入っている。 
観光客が大勢来るところだが、やはりこのような大自然にスッポリ収まった所は他にはないであろう、はるばると来た甲斐はあった。 

更に、若い剛の者は、急峻な湯滝を攀じ登り「四の滝」の上にある湯だまりに挑戦しているようである、・・! だが、そこは相当高温泉らしく、足をちょっと入れるだけで「アッチッチ」といって悲鳴を上げギブアップしているようである。

若い男女は水着を着けているが、小生、熟年無恥の悲しさ・・?スッポンポンでザブン!!

滝壺・湯壷は10畳くらいの広さであろうか、湯温は天候や季節によって若干変わるようであるが、今は計ったように調度よい湯加減である。 
底の方も自然のままで足場は決して良くはない、しかしこれがまたいいのである。 
腰ぐらいの深さかと思って奥に向かっていくとズボっと胸まで沈んでビックリ、いきなり深くなっているので気をつけたいが、でも大丈夫、大人が立てる深さなのである。

この日は天気も良く、青空に雲が流れるのを見ながらお湯に浸かれるのは実に爽快で、いい気分であった。
エメラルドグリーンの天然自然の完全掛け流しで、滝から落ちる湯を頭や肩に受けて、いわゆる打たせ湯も有る。 
自然にできた滝壺露天風呂、野天風呂であり、何か、自然が我々に、至れり、付くせりのサービスをしてくれているようで、全く都合良く出来ているのである。 

湯滝3
写真:ハードな野天風呂に、艶かしい雰囲気も味わえる・・?、


ただ、この温泉は硫黄泉特有の酸性度が非常に強く、傷や虫さされが有ると非常に痛い。 滲みるを通り越し痛いのである。
浸かっていると身体の一寸したキズが判るほどで、顔を洗うと目も沁みる。
草津温泉の強酸性湯を思い起こさせる。

滅多に見ることの出来ない若き女性の着替えの姿も、やや恥ずかしげではあるが堂々としたもので、我々熟年の視線を楽しませてくれている。 

山中のビキニ姿は眩しく、目の滋養にも良い・・!!

更に「カムイワッカの湯」について

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世界遺産・知床(12) 「カムイワッカの湯」(4)

「カムイワッカの湯」は、知床半島にある誰もが憧れるワイルドな滝壺の温泉でる。
温泉雑誌にも時折登場しているようで最近ではすっかり有名になってしまい、今ではすっかり観光地化しているが、「秘湯」としては今でも横綱の一級品であろう。

ただ山歩き経験もなく、観光だけで何の装備もしていない人は間違いなく上れないし危険な箇所もある。 
入り口には「沢歩き初級程度の経験が必要である」と記されてあり、毎年事故も起きているようで決して無理をしない方が賢明であろう。 
だが、とにもかくにも北海道に来たら一度は入っておきたい温泉であることは確かである。
小生、実は二回目の訪問となったが、いずれも忘れ得ない「カムイワッカの湯」の旅となった。
 
カムイワッカ野天温泉・概要
温泉名 カムイワッカ《神の水》湯の滝
泉 質 含硫黄-硫酸塩-硫化水素塩泉
pH値 強酸性(ph1.5)
所 見 薄緑色・硫化水素臭・強酸味
泉 温 38〜42℃前後
露 天 混浴15〜20人
施 設 ナシ
休 業 冬季間
料 金 無料
効 能 強酸性湯(硫黄泉)に準ずる
所在地 斜里町  TEL(01522)3-3131
問合せ 斜里町商工観光課  
     知床斜里町観光協会 TEL 01522-2-2125



「カムイワッカの湯」の後日談話であるが・・、

2005年、世界自然遺産に登録された「知床」であり、最後の秘境ともよばれている知床の中でも、カムイワッカは今、最も人気のある観光スポットといっても過言でない。 
活火山である知床・硫黄山の中腹から涌き出る源泉が滝に流れ込み、その滝全体が流れる温泉になっているからである。

アイヌ語で「神の水」という意味のカムイワッカは、きっと古来の人にとっても不思議な滝として映っていたに違いない。 
人の手が全く加えられていない野趣溢れる豪快な天然の露天風呂は、温泉ファンならずとも多くの人を魅了し、横綱級の秘湯と比喩されるのも頷けるのである。 

カムイワッカのお目当ては、林道から約30分ほどかけて滝の沢を登る「四の滝」、「五の滝」と呼ばれる滝壷であり、これらの滝壷は湯温も適温で、10数人ほど入れる天然の湯船となっているからである。

しかし、知床が世界遺産に登録されたことにより観光客が激増したため、転落や落石の危険が増しているという。 
その理由によって地元を管理する環境省・林野庁は、2005年には適温の滝壷のうち「四の滝」以外は立ち入り禁止となり、さらに2006年には林道から100メートルほどで登ったところにある、「一の滝」の滝壷より上流への立入が禁止されてしまつたという。 

毎年、滑落事故が発生しているということで、横綱級の秘湯を楽しみたくて入浴を計画した人達は、「二の滝」までさえも登ることが出来なくなってしまった。
林道の入り口から5分ほどで登ったところに「一の滝」はあるが、今では、そこから上流へは立ち入り禁止のロープが張られ、監視のおじさんが見張っているという。 
上流では浮いた岩もあり危険で自然のままを尊重するため、岩を爆破するなどということも出来ず、当分立ち入りが禁止されるだろういわれる。
車道から凡そ400メートル余り、ゆっくり行って30分の行程の上流にある「四の滝」は、今や5分ほどの「一の滝」までになってしまった・・!。

観光用パンフレット等でもお馴染みの、温泉ファンの極致と言われる北海道道東の秘湯中の秘湯温泉である「カムイワッカの湯滝」も今は幻となり、入浴できず単なる沢登りと湯滝見学だけとなった。 

神の水」で満たされた天然の湯船は、奥深く自然のままに残されることになったのであろうか・・??。






環境庁提供資料




次回は、知床峠、世界遺産・知床半島 5頁へ



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