5月分です。ほぼ隔日の追加にします。
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2011年5月31日 5月31日は「世界禁煙デー」その10 「慢性閉塞性呼吸器疾患(COPD)」 本日は5月31日「世界禁煙デー」です。どうして、世界が禁煙に向かっているのか考えましょう。今回のシリーズ最初で放射線と喫煙のリスクの比較を新聞発表を頼りにしましたね。あれが、本当なら、もっともっと強制力を持った禁煙規制をするべきですね。 先日の「肺年齢」と重なるかとは思いますが、本日は「慢性閉塞性呼吸器疾患」についてです。 まず「喫煙した肺とそうでない肺」を比べてみてください。これは肺ガンのときの写真です。喫煙者でもそれほどひどくはない写真のようですね。どこかで、もっと黒くなった写真もありました。 主にタールで汚れたのではと思います。肺胞にタールがベットリとついてしまっているのです。タールだけを取り出すことはできません。 結局、酸素と二酸化炭素の交換を妨げることになるのです。吸い始めたときから起こるのです。そして、逆戻りすることなく、悪化するだけです。 禁煙するなら、早くすることをお勧めします。味覚みたいには回復しないので。禁煙すると非喫煙者と同年配なら呼吸機能の差は大体そのぐらいで進行するのですが、喫煙を続けると非喫煙者に比べたら急速に呼吸機能が低下して多くの場合、「COPD(慢性閉塞性呼吸器疾患)」になる。もしくはその予備軍に入ってしまいます。 COPDについてのホームページをご覧ください。このホームページによると約530万人の患者がいると推定されています。死者数も毎年伸びています。 予防は「煙草を吸わない」です。喫煙者は慢性閉塞性呼吸器疾患になるのを遅らせるのは「禁煙」が一番、というか禁煙しかないようです。 酸素ボンベを持ち運ぶようなことにならないためにも禁煙しましょう。非喫煙者はそのまま非喫煙で過ごしましょう。
2011年5月29日 5月31日は「世界禁煙デー」その9 「喫煙と脱毛」 今回は「脱毛」にします。 喫煙とどう関係があるのでしょうか。遺伝的に脱毛しやすい人もいるようですね。 そうでない人ではどうでしょうか。 あるホームページによると「血行や栄養障害によって脱毛がおこる」とありました。そうだろうと思います。 喫煙をするとニコチンで血管が収縮しますね。そうすると栄養の運搬量が減少したり、一酸化炭素とあわせて酸素の供給も減少することになります。 「毛髪まめ知識」というホームページにも同様のことが述べられています。そして、「禁煙」しましょうとあります。「喫煙は百害あって一利なし」とも書かれていました。
2011年5月27日 5月31日は「世界禁煙デー」その8 「喫煙と肺年齢」 今年もいろいろありますね。大震災で罹災された方々にはお見舞いを申し上げます。昨年に続いての「世界禁煙デー」シリーズ。本日は「喫煙と肺年齢」ということで。 この頃、脳年齢とか体内年齢とかお肌の年齢とかよく言われていますね。 肺年齢という考え方を日本呼吸器学会が提唱しているというのです。日本呼吸器学会のサイトで「肺年齢」または「呼吸の日 記念フォーラム2008」で検索してみてください。 これは、呼吸機能から見た肺の状況を健康な人の年齢と身長、肺活量から「あるべき年齢」を算出したのと比べてみて、どの年齢ぐらいかを推計したのものです。 喫煙によって、肺年齢は確実に高齢者側へ近づきます。肺は気体以外は取り込むことはできても排出ができないですから、たばこの煙に含まれるタールやその他多数の物質が肺に貯まっていくことになります。その結果、目詰まりを起こして呼吸機能が低下していくわけです。 喫煙では、ニコチンなど血液に吸収されやすい物質によって血管も痛めつけられています。ですから、血管年齢も非喫煙者より高齢側の年齢になってきます。その結果が動脈硬化に繋がり、心筋梗塞や脳梗塞などの多発に。脳血管性認知症へと進んでいきます。 喫煙は、肺年齢だけではなく、体内のあらゆる年齢を実際より高齢側にする効果を持っているわけですね。 反射神経も鈍るとかもね。 肺機能の低下によって起こる病気の一つのCOPDについては何回か後で書きたいと思います。
2011年5月25日 5月31日は「世界禁煙デー」その7 「どうして喫煙者が禁煙に失敗することが多いのか。」 2008年5月19日に毎日新聞のサイトで「喫煙者:7割がニコチン依存症…4割自覚なし ネット調査」という見出しの記事が出ていました。 これは製薬会社のファイザーがおこなったアンケートです。 アンケート対象のうち「世界保健機関(WHO)の疾病分類などを基に作成した診断テストでは、6656人(71%)がニコチン依存症に該当。」というのです。 ところが、ニコチン依存症と自覚があるのがそのうちの6割程度、医療機関での相談に至っては6%程度というのです。 薬物中毒の自覚がないのですから、禁煙に挑戦しても失敗する人が多いのも頷ける結果ですね。 ニコチン中毒がどのようなものなのか、どういう害があるのかを知ろうともしていない人が多いようですね。その結果が血管系疾患の多発になったりして、脳血管性認知症になっていく人が多いようですね。 養老孟司氏の「バカの壁」にあった情報の拒絶による場合も多いでしょう。この情報の拒絶は喫煙以外でもよく見られます。そして、都合のよい解釈(間違った解釈)を繰り返していくのでしょうね。 学校で「保健体育」という科目で「たばこの害」を教えながら、喫煙している教師はこの典型でしょうか。また、医療関係者の喫煙もね。学校で物理を教えながら、自動車に乗ったときにシートベルトをしない教師もある意味、同類ですね。「情報の遮断」という意味でね。 政治の世界でもよく見られますね。民主党、国民新党、社会民主党なども都合のよい情報だけを取り入れて、墓穴を掘ったり、国民を裏切ったり、日本を潰しかけたりしていますね。かといって、自由民主党にも不安が残るし、日本はどうなるのでしょうかね。
2011年5月23日 5月31日は「世界禁煙デー」その6 「喫煙とお肌」 今日で6回目になります。本日は「喫煙とお肌」でいこうかなと思います。 2006年、発表された研究です。研究を行ったのは、ロンドンにある「男・王・聖ト−マス医科大学」アンソニ−・ヤング博士らの研究チ−ムで、「肌が老けるのは、喫煙によって、皮膚のコラ−ゲンを破壊するたんぱく質が増えるからだという。」 もともとは、紫外線と皮膚のコラーゲンを破壊する酵素「MMP−1」の量の関係を調べていたそうです。紫外線を受け続けるとこの酵素の量が増えることを見つけるとともに「喫煙」でも著しく増加することに気がついたというのです。 この酵素が増加するとコラーゲンが分解されるためにお肌が荒れて老化が早くなるというのです。その度合いは結構高いというのです。 この酵素、お肌以外のところでも活躍しているようですね。喫煙をするというのは体の各所でこの酵素を活性化させ、大事な繊維性タンパク質のコラーゲンを分解してくれるようですね。 人間の体は繊維性タンパク質がないとバラバラになってしまうと思います。コラーゲンを大切にするために「禁煙」を。まだ喫煙していない方は、そのまま、煙草には手を出さない方が非常に良いと思います。
2011年5月21日 5月31日は「世界禁煙デー」その5 「ダニ対策にも禁煙を」 5月21日で今年の「「世界禁煙デー」シリーズは5回目です。よろしくお願いします。 2009年5月16日の日本経済新聞土曜日の「プラス1」でアレルギー源で有名なダニについて取り上げられていました。 アトピー性皮膚炎・ぜんそくや鼻炎などの原因になるのは有名な話ですね。 ダニ対策の基本といえば、掃除の徹底かな。ようは「埃」を貯めないということですね。そして、布団等は「乾燥」の徹底とかだと。布団乾燥機がこのときに役にたちますよ。晴れた日に布団を干すのは「乾燥」が目的です。「紫外線」とかいう人がいますが、オゾン層があるので効果のほどはほとんどないようです。もし、太陽からの紫外線の殺菌効果が期待できるのであれば、怖くて外出などできなくなりますし、海水浴等での「日焼け」など以ての外になりますが。 清掃で何を除いているのかというと、ダニの餌になるタイプの埃ですね。人間が生活している限り、有機物が埃として結構でているというのです。 で、たばこですが、煙の中にタールなどの成分が含まれていますね。それが部屋の壁や天井、カーテンなどにこびり付いて薄汚れてくるわけですね。その黄ばみがダニの餌になる有機物を付着させるというのです。頭垢とかですね。それがダニの餌になってダニが繁殖することにね。そして、アレルギーの発症へとね。こちらは、「こびりつき」ですから掃除機などでは取れませんね。中性洗剤などを含ませた布などでの拭き取りだそうですが、手の届かないところにもたばこの煙や頭垢などは入り込みますので完全に取り除くのは困難を極めますね。 ですから、ダニ対策のためには室内というか屋内では「禁煙」を徹底するほかないでしょうね。
2011年5月19日 5月31日は「世界禁煙デー」その4 「一酸化炭素による害」 4回目は一酸化炭素についてします。 ニコチンは、ニコチン含有量の少ない製品に変更することでいくらかは減らせる可能性があります。でも、大抵の場合、一日のニコチン量を維持しようとして喫煙本数を増やしてしまっているのが現状のようですね。 喫煙本数にほぼ正比例で増加するのが一酸化炭素です。これは「紙巻き煙草」である限り本数比例です。 一酸化炭素の危険濃度は0.1%です。注意濃度が0,01%ですね。この頃、ネットで知り合って集団自殺というのが時々ありますね。自殺するために「練炭火鉢」を車に持ち込んでいる例がありまた。目的は一酸化炭素発生です。 昔の都市ガスでよくガス中毒を起こしていましたが、原因物質は一酸化炭素です。今の都市ガスは多くの会社で「天然ガス(メタンガス)」ですので昔みたいには死ねませんよ。地方では、まだ、一酸化炭素ガスを使用しているガス会社がありますね。天然ガスへの転換を進めています。それは、中毒事故が起こりやすいからです。ガス湯沸かし器や燃焼型暖房機でも換気が不十分ですと一酸化炭素が発生しやすく、死亡事故が時々起こっています。 煙草を吸うとこの一酸化炭素を吸うことになるのです。それも本数比例でね。 一酸化炭素は赤血球中のヘモグロビン(酸素を結合して運搬します。)に酸素の200倍以上の強さで結合します。一酸化炭素中毒の治療は確か「高圧酸素」だったと思います。普通の状態ではなかなか分離してくれないのです。 ですから、血液の酸素運搬量が減少することになります。喫煙すると息切れなどが多くなる理由の一つですね。心臓に負担をかけることになります。それでも、非喫煙者より酸素運搬量が少ないことになるのです。 赤血球数を数えると喫煙者は多めになることがあると思いますが、代償的であって健康的ではないのです。全身の細胞が常に酸欠に近い状態に置かれるのが喫煙であるということになります。 心筋梗塞などで死なないためにも、体の持つ能力をフルに発揮させるためにも「禁煙」されることを、まだ、吸ったことない方は吸わないことをお勧めします。喫煙は病気です。嗜好ではありません。
2011年5月17日 5月31日は「世界禁煙デー」その3 「味覚や嗅覚に対する影響」など 今年も禁煙デーになりましたので昨年同様「タバコの害」についてしばらく続けたいと思います。今日はその3回目です。 放射線の害について、昨日NHKで「喫煙や毎日3合以上の酒を飲む習慣のある人と同じ程度の、通常の1.6倍にまでがんの発症率が高まるのは、2000ミリシーベルトの放射線を浴びたときだったということです。」というのもありました。年間で暴露されてもそう害のない1ミリシーベルトの2000倍の放射線量が喫煙者の平均的な喫煙による危険率のようですね。 2006年5月24日のニュースによりますと「ニコチンパッチの保険適応」が認められたということです。 タバコ以外の形でニコチンを吸収すれば、煙草を吸わなくても済むということで禁煙治療に使われています。これからでも「喫煙はニコチン中毒」であって、味覚や香りは関係ないということかな。まあ、煙草を吸えば、味覚や嗅覚がマヒします。 そういうことで、喫煙を始めると「味覚」が鈍ります。濃い味を好むようになるようです。素材の味が感じられないのでしょうね。禁煙すればしばらくするともとのように味覚を感じることができるということです。 ですから、喫煙者が禁煙すると食事が美味しくなり、食材の持つ味わいが判るようになるのです。それで、つい食べ過ぎて太るということになる場合が多いようです。でも、「喫煙の害」より低リスクです。 周りの人への悪影響として、煙草の煙により味覚と嗅覚の低下というのがあります。喫煙者だけの問題ではないのです。ですから、レストランなど飲食店は禁煙か適正な分煙を実施する必要があるのでが、対策をおこたっているところが多くありますね。アイルランドやノルウェーなどでは居酒屋まで禁煙だというのにね。 副流煙による害はこのほかにもあります。でも、本日はここまでにしておきます。
2011年5月13日 5月31日は「世界禁煙デー」 その1 「受動喫煙の発がんリスクと放射線の発がんリスク」 今年も5月31日が近づいてきました。例年の通り、今年も「世界禁煙デー」特集として16回ほど連続でさせていただきます。よろしくお願いします。 今年は福島第一原子力発電所の事故もありましたので、放射線の発がん性確率と喫煙での確率との比較を第1回としてさせていただきます。 4月25日の日本経済新聞社会面に「放射線の発がんリスク 100ミリシーベルトで受動喫煙並み」という記事がありました。 これは、広島、長崎の被爆者4万人以上の追跡調査とがん研究所などが実施した生活習慣病による発がん率などの疫学調査と比較したものです。 ただ、どちらも少しの被爆や喫煙などでもがんが生じる人もおれば、もっと多くても発祥しない人もいます。でも、急性症状がでるような放射線被爆量では「即死」とかもありますので各地の最大放射線量に注意してください。今の公表分では年間100ミリシーベルトにならないところがほとんどだと思われます。 今、100ミリシーベルトより少ない20ミリシーベルトで「計画的避難指示」でしたか、避難指示が行われているので尊重して避難するのがよいと思いますが、経費等は当然東京電力が持ち、避難場所での生活維持や改善も東京電力が責任を持つべきでしょうね。過去に指摘を受けながら、無視してきていますからね。せめて第二原子力発電所並みにしておけばと思われます。 発がん率は100ミリシーベルトで受動喫煙の発がんリスクと放射線の発がんリスクは互角みたいですね。ということは、喫煙者はもっともっとリスクが高いということですね。さらに、このぐらいの放射線では発がんリスク以外はそれほど大きくはならないのではと思ったりしています。発癌リスクということは「遺伝子に変異」ですね。たばこによる発がんは全身に及んでいます。ですから、精巣とかも標的になっているでしょうね。 それに引き替え、喫煙では肺にタールなどがたまることによるCOPD(慢性閉塞性呼吸器疾患)のリスクが高くなりますね。COPDは現在「たばこ病」といわれています。あの酸素ボンベを必要とする高齢者のほとんどはこのCOPDですよ。患者数は500万人以上で、死亡数も年間数万人かな。 ニコチンを含む喫煙による有害物質の影響が血管にでて、動脈硬化が非常に起こりやすくなりますね。これは、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こしやすくなりますね。これらは「即死」の場合が結構ありますし、「即介護」にもいきますね。100ミリシーベルト程度ではこのタイプの危険はそう大きくないのでは。喫煙特有かな。 放射線みたいに見えないものではなく、かつ、各人の責任でコントロールできるたばこについて、放射線と同様にリスク管理をしてほしいですね。 もし、震災関係で重要事項はあった場合は、途中で入れさせていただくことがあります。ご了承ください。
2011年5月11日 「絶対安全」というのはありうるのか?「絶対安全神話の国 日本} 5月6日に菅首相が中部電力に浜岡原子力発電所の全原子炉の停止を要請したというニュースがありましたね。この関連報道の中である一般市民が「絶対安全」というのをいっていました。この「絶対安全」というのはどこから来ているのでしょうか。 この地球自身もいつ何時巨大隕石の衝突という運命が待っているかしれないのです。地球自身が絶対安全とはいえないわけですね。ですから、地球あげて隕石探査がおこなわれているのです。地震についてもいつどこで起こるかの予測は不可能ですね。ですから、耐震基準とかを設け、より安全にするというのできているのです。 新幹線は開業以来、乗客の死亡はゼロですね。これは、より安全にという設計を常に深化させているからですね。今回の地震でも、地震計は沿岸部にも配置されていたり、先の阪神大震災の教訓を生かして橋脚の強化とかがされていましたから、事故もなく復旧が早かったのです。飛行機も以前よりは墜落等の事故が減っています。これも、「より安全に」と常に努力しているからですね。それを怠ると時々事故が。 ところが、日本では「絶対安全」をはじめから求めて、原子炉建設ではそのために「最初の設定からは安全であるが、想定外はしらない。」という絶対安全になってしまったのでは。「絶対安全」といったからにはあとからの手直しはできないですね。それより、「事故は起こる」ということを前提にその発生確率を下げるとか、起こってしまった場合の手順をしっかりと計画して訓練しておくという方が大切なのでは。 「絶対安全」が前提のため、日本での訓練は「やらないよりマシ」という程度の訓練になっているようですね。「絶対・・」とかいうのはナシにしませんか。そうでないと日本が潰れますよ。
2011年5月9日 地方の公共交通機関への不安が自動車での避難につながった? 来月ぐらいに高速道路の土曜日曜の割引制度を終了するようですね。それと、地方の高速道路無料化の試行もです。 大学生の頃から、鉄道の旅をしていて、地方のローカル線を乗車していて、朝6時前に高校生が通学のために乗ってくるのですね。ダイヤの関係です。学校に上手く間に合う時間帯に列車がないのですね。当然、帰りもですね。 大学の部活の合宿であるところに行ったとき、そこへ向かうバスが一日2往復でした。夕方の便は終着で運転手はそこにある詰め所で泊まっていたと思います。鉄道の方も2往復や3往復はざらでした。 その後、日本は自動車社会になっていきますね。ある程度の年収とかがあれば、自動車を持って、運転する社会に。その結果、地方の公共交通機関利用者は通学、通院、自動車を運転できない人の買い物などの利用に限られるようになってきました。 政府は、それでも地方の交通体系を抜本的に考えることはありませんでしたね。旧国鉄の赤字ローカル線の多くは、地方公共団体出資の第三セクターの路線や民間バス会社の代行運行になっていきました。民間バス会社はこれ以外にも赤字路線を抱えてのままですね。それを地方公共団体が補助金を出していたりしました。 その後の高速道路の整備はバスや鉄道にとっては乗客を奪われたりもしているはずですが、バス会社にとっては「高速長距離バス」が収益源になってきてました。土日上限1000円が打ち出されたとき、この「高速長距離バス」の収益性が低下することが、また、フェリー等の問題が提起されましたが、まともに議論はされたことはなく、その後の民主党の「高速道路無料化」マニフェストになっていきました。 バス会社は「高速長距離バス」の収益でローカルバス路線の維持もしていたというのです。「高速長距離バス」収益が無くなると路線バスの維持も難しくなると。このように、地方公共交通機関を痛めつけてきた政府の政策が「自動車での避難」という自殺的な行為の誘因になったのではと思います。徒歩なら、すぐそばの高台に避難できたというのにです。 避難所からの通院とか通勤も自動車がないとままならないといわれています。これは、路線バスの復旧状態がよくないからでは。 交通弱者が日本のどこでも安心して公共交通機関を利用できる体制を確立してから、高速道路の無料化とかをしてください。交通弱者が公共交通機関をいつでも利用できるようになってからですよ。民主党は順序を間違わないようにしてください。
2011年5月7日 原発事故を受けて、浜岡原子力発電所の全原子炉の運転停止を首相が要請 5月6日に菅首相は記者会見を開いて、「静岡県にある浜岡原子力発電所について、すべての原子炉の運転を停止するよう、中部電力に要請したことを明らかに。」したということです。中部電力にとっては突然みたいな感じだったとか。 これは、福島第一原子力発電所の事故を受けてのことですね。この事故、東京電力と保安院が共犯みたいな面があるので、首相が直々に決断したのでしょうね。とすると、夏場、中部電力から東京電力への支援はなくなり、且つ、中部電力管内も「節電」や「計画停電」とかになるようですね。 防潮堤ですが、釜石市の巨大防潮堤が破られていますね。ただ、津波の勢力を衰えさせることには成功したとか。この防潮堤が無かったら、被害はもっと甚大になっていたといわれています。ですから、防潮堤の建設も大切とは思いますが、それより、原子力発電所関係の「防水対策」ですね。この中には、冷却装置や非常用電源などが入ります。 福島第一原子力発電所では、取水口やポンプ、電源が海水に対して「無防備」だったと言われています。少し防備したというか配置等を考えただけの福島第二原子力発電所がトラブりましたが、今は平穏ですね。 ですから、対策は必要でしょうね。それで、事故の確率を小さくする。何かわかれば、また対策をするのでよいのでは。問題は指摘されても少しの対策をしなかった東京電力等にあると思います。で、すべての運転停止は思い切った措置を求めたものですね。 これは、業界との持ちつ持たれつの関係が薄い菅首相だから、決断できたことではと思います。民主党の中にも古典的手法で資金を集めていた元代表、元幹事長がいましたね。検察審議会の議決で起訴されていたと思います。そして、自由民主党の発想ではできないことだと思います。なにせ、長年、建設推進をしてきた政党ですしね。 今の原子力発電所は、今回の東日本太平洋沖地震クラスですと、本体は耐えていましたものね。付帯設備の状況や設置場所が明暗を分けています。本体を含めて、もっと直下に近い海溝型地震に耐えうるような改修が必要な発電所が「浜岡」なのでしょうね。 今回のことを契機にして、送発電の分離を。全量買い取り制の実施を。
2011年5月5日 「後悔、先に立たず」、漸くでた「事故は人災」 5月1日に各報道機関で報道された東京電力副社長が「“事故は人災”」といったというのがありました。もっとも「個人的には人災だと思う」というものです。 そう、長い間「想定外」「想定外」と自らの「思考停止」を棚に上げた発言が繰り返されてきたあとなので、「個人的には人災だと思う」と「個人的」がついていますがよく発言できたと思うのです。 「人災」ですと、東京電力の賠償責任がより重くなりますね。もっとも、共犯に近い保安院はどうなるのかという問題がありますが、天下り状況とか考えると「税金は使って欲しくない」ですね。 後で思えば、原子力発電所建設および運営費用からみたら、ごく小さい部分を「防災」に使っていたらということでしょうね。 このような背景には、「過信」と「認識不足」による思い込みがあったのでしょう。それと、常に「絶対安全」を標榜したがる国民性の問題かな。だから、施設設備の変更が困難になっていると思います。事故などが起こらないとできないような風潮も。でも、「絶対安全」とかを唱えているうちに、いつしかそう信じてしまって「思考停止」状態になっていったのでは。 太平洋戦争に突入していった日本軍も「神国日本」や「突撃神話」などを信じ込んで「思考停止」状態になり、周りにもそのような状況を押しつけていっていましたね。それと、同じような状況にね。 今回の事故に関してですが、フランスでは「事故は起こるもの」として、対策を考えているとか。福島では「絶対安全」という意識の下であったためが、事故後の対策にいろいろ問題が多発していますね。 外部電源の問題ですけど、どこかの原子力発電所では、原子炉が停止して発電が止まったとき、どうするかで「隣の原子炉の発電機から給電を受ける」というのがあったというのです。これは、マグニチュード7〜8程度の地震すら、想定していないということをさらけ出していますね。 余りにも自然の力を過小評価していたのが今回の事故ですね。
2011年5月3日 定説を信じすぎると、悲劇がくる場合がある。 5月1日にYahooで見つけた「河北新報」配信の記事に『「津波の前必ず引き潮」 誤信が悲劇招く 岩手・大槌』というのがありました。詳しくは河北新報でね。概略はYahooでかな。 普通、言い伝えでは「津波の前必ず引き潮」ですね。実際、今回の地震による津波でも多くのところでは引き潮が観測されていると言うことです。でも、本当にすべての津波でそうだったのかは、世界中の津波情報を集めている研究者ぐらいしか判らないのでは。それと地震による地殻変動によっては引き潮は見えにくくなるおそれもあるとも研究者の方は言われています。 引き潮とのはどの程度をいうのかでも、誤差が出てきますね。そのような誤差の大きな定説であるとの認識は普通の庶民にはなかったでしょうね。この場合は、悪いですが、犠牲になるのはその定説を鵜呑みにされていた方ですね。 ところが、行政とか企業活動とかになると、住民が巻き添えを食らうことになります。東日本太平洋岸では、「巨大地震」は起こらない、マグニチュード8程度ぐらいしか起こらないという定説に凝り固まって、その程度の対策しかしていなかったところが多かったりしてますね。巨大防潮堤とかを造って、住民が過信してしまったところも。それは、地震規模の定説や過去の経験に囚われたからかな。行政とかが、定説による想定よりどの程度大きなのを考えていたのでしょうか。結構、多くが過去の経験の最大津波を考えていたのですね。 しかし、過去の最大津波を考えていなかったのが、原子力発電所かな。悪いですが、住民の方の過信はその方だけですむ可能性が高いですが、企業などでは、特に放射性物質を扱うところでは周辺に大被害をもたらすのに過信というより、思考を停止してしまったとかいいようがないですね。 定説、通説とかいうのは常に検討されるべきものなのかもしれないですね。
2011年5月1日 教訓を生かした例の一つ、東北新幹線、スピード復旧 4月30日にYahooで見つけた産経新聞配信の記事に『東北新幹線、スピード再開 耐震化、「阪神」「中越」の教訓生きた』というのがありました。阪神大震災の際にはJR西日本の山陽新幹線で高架橋が落下したり、橋脚が各所で損傷しました。まあ、この区間は以前から「海砂」利用の問題点が指摘されていた新大阪と岡山の間の区間ですね。 でも、JR東日本は橋脚の補強に励んでいたということです。その結果、橋脚で損傷を受けたところもあったのですが、高架橋の落下はなかったですね。地面がずれてしまえば、新幹線みたいな構造物はどこかで破断が起こると思うのですが、今回は揺れだけだったようで重大な損壊はなかったというのです。それには、中越地震での脱線事故も教訓に脱線防止金具を取り付けていっていたとか。 今回の震災で鉄道利用者の被害者はなかったですね。270km/hで走行していた新幹線も在来線の列車も、そして、津波に呑まれた車両は出ましたが、乗客は避難して無事でしたね。鉄道は原子力発電所みたいにつくられてはいないですね。明治時代から造られ利用されてきた線路と駅を使い続ける宿命があります。それも、長距離に渡って海岸沿いとかね。それを知恵によって克復していったということですね。 新幹線では、というより各所に設置された地震計を有効活用して、新幹線だけではなく、在来線にも活用されていたのですかな。 そこに見られるのは「競争」によって鍛えられている企業の姿でもありそうです。どこかの独占企業には見られない体質かな。