AO入試制度について

 新しいタイプの入試としてAO入試が盛んになってきていますが、この制度を発展させるためには、実施側が本当の意味の学力観(暗記は学力ではない)を持っている必要がある。そうでないと予備校や高校で練習がはびこることになる。また、それを見抜く力が要求される。合格者数が予定数に達しなくても良いとすることも必要だと思う。とにかく、学生数を確保するのなら、大学卒として恥ずかしくない能力を身につけたものだけ卒業させるべきである。
 日本は、非常に長いあいだ学び覚えることが勉強であり、多く覚えておれば学力があると信じ、その時のグループでの順位にのみで判断し上位のものが優秀であると信じてきた社会である。これを打破しない限り今の閉塞状態から脱することはできないと考える。そのためには、入試ではなく、入学後に本当に能力を伸ばしているもののみ進級させるべきである。
 他の入試制度にも関係があるが、人間の能力観の問題を考えて行く必要がる。そうでないと、今までの制度と同じことになると考える。
 論述式の入試ができないようではAO入試もできないのではないかと思われる。
 


Top