「釣り」と「文化」

釣りと文化に関わる言葉・記事・専門誌から拾ってみました。
釣り全般について広く、深くいろいろ考えることがありそうです。     
タイトル出典・著者掲載内容
現代の釣りには、
文明はあっても文化はない
釣りの資料室
勝部 直達
P137「竿伊の『注文日記』」
現代の釣りには、文明はあっても文化はないと言われる。
確かに、当節の釣り人たちは釣具の便利さと釣果のみを競い合い
自然との対話のなかから、創造される精神的所産などには、一切
見向きもしない。これもやはり、時勢と言うべきであろうか。
寂しい限りではある。
力を合わせて
釣り文化協会設立のことば
釣り文化NO1
甲山 五一
「釣りが文化か」などという人がいますが、
私たちはあくまでも釣りは文化だと思っています。
釣りは、私たちの先祖によって食べ物を得る手段として開発され
その後、長い年月を経て、ついに"遊び"にまでも高められました。
この間に、釣り具や、釣り技術の開発、発見など、いろいろの変遷
を経て今日に至り、さらに進歩しています。
私たちが釣り文化協会をつくる事にしたのは私たちの先祖が開発
した釣り具、釣り技術の姿やそれらの移りかわりなどの跡をさぐり
記録に残し、私たちのあとにつづく、ジェネレーションに送りとどけ
たいと考えたからです。そして、また日本の今後の新しい釣りの
在り方の探求、発見に務めて、釣り文化の向上、発展に寄与でき
たらと考えたためです。
1995(H7)年1月17日兵庫県南部・阪神淡路大震災により、終刊
33号1994年12月となったのは甚だ惜しいものです。なお、
「釣り文化」1〜終刊揃は5万円強(鳥海書房)と価値がわかります。
釣り文化研究発足に寄せて 釣り文化NO1
金森 直治
・・《略》・・こうした釣り具のルーツ探しや
変遷を追うばかりが、《釣り文化研究》ではありません。
ちょっと思いつくだけでも、その発生や足どりを追ってみたい課題
は実にさまざまなものがあります。たとえば、
 ○ 有料の釣り場や釣り堀
 ○ 釣り客を対象とした釣り船や渡船
 ○ 釣り人の組織(会やクラブ)
 ○ 釣りジャーナリズム
 ○ 釣りを主題とした文芸や美術
など、それこそ枚挙にいとまがありません。さらにいえばそれぞれ
の時代を背景とした”釣りごころ”に迫って行くことこそ《釣り文化
研究》の原点でありましょう。・・《略》・・
淡水魚保護協会 淡水魚
淡水魚保護など
発行 木村 英造
日本固有の淡水魚の絶滅を防ぎ、その保護増殖を図る。
1995(H7)年1月17日兵庫県南部・阪神淡路大震災により、終刊。
学究者の執筆が多く、淡水魚に関してはまとまった資料として貴重
現在でも、報道・官庁・教育関係者から資料請求が多く寄せられる
「淡水魚・淡水魚保護」全23巻うち保護創刊号欠22巻17万円弱
(鳥海書房調)。木村英造氏の著書「木村英造・淡水魚にかける夢」
「愛をもて渓魚を語れ」
  子供に渓流釣りを 中日新聞
石垣 尚男
H14・8・31「渓流遊々録」
「釣りはフナではじまり、フナで終わる」
が、かっての釣りのはじめと終わりであった。前のフナは池や川
での子供のフナ釣り、後のフナは高度な技術が必要なヘラブナ釣
りである。
釣りは鮒に始まって
鮒に終わるはマブナ釣り
つり百景
金森 直治
P210「鮒に始まって鮒に帰れず」
「釣りは鮒に始まって鮒に終わる」とは釣りでは有名だったことわざ
どこにでもいたマブナ釣りを「誰でもできる平凡な釣りだが実は奥
の深い面白い釣り」とたとえているのだが、・・<中略>・・
「小ブナ釣りしかの川」は今や歌の中にしか存在しないのである。
フナ釣りのできない世の中なんて。
釣り堀今昔譚 つり人特集
「釣り堀進化論」
金森 直治
初めて文献に現れたのは文政年間(1820年前後)の
「釣客伝」。「美濃判2冊の写本」として伝世した者で昭和5年に
故大橋青湖氏が活字にされ、解説文が付された。・・<中略>・・
 釣り堀の獲物はどうしたのか?という点である。おそらくはもち
帰って食用にしたのであろうが、「堀それぞれの勝手」とは買い戻
すシステムがなかったのかもしれない。少なくとも、後年ヘラブナ
が関東に入るまでは「すべてリリース」という発想はなかったと考
えていいのではないだろうか。・・<中略>・・
 大正10年頃から大阪周辺で始まった・・関東に初めてヘラブナ
が入ってきたのは、昭和3年、・・東京蒲田の鹿島田養魚場、続い
て蒲田釣楽園など、ヘラブナ専門の釣り堀が生まれたのである。
・・関東平野の野池や河川に分布したのは、昭和9年、10年の大
出水によるもので、戦時中には食用として役立ったようである。
先駆者の一人、故鈴木魚心氏はコロッケのようにして食べる
「ヘラッケ」の作り方などを釣り雑誌で紹介している。
参考:「江戸時代からの釣り」P321〜P327「ヘラブナ釣りの隆盛」
魚類の差別的和名

「 改称基準 倫理性も重視 」
読売新聞
2007年(平成19年)3月1日
朝刊
「論点」に瀬能 宏氏の記事が掲載されております。
《 ネット上には歴史的な言葉を消し去るのは「言葉狩り」にあたり、
文化の破壊行為だなどとする批判も目立った《中略》標準和名が学術の
世界と一般の人たちとをつなぐ重要な情報伝達手段でありながら、標準
和名に差別的な言葉を残しておくのは、もはや看過できない段階に達し
たと言えるだろう。》
地方の呼称は??
しかし、以前の書籍・図鑑は照合しながら読むことになります。
市町村合併で「古い地図」を保管して置かないのと同じ。さあ!大変!!
同氏は神奈川県立生命の星・地球博物館主任研究員であり、
日本魚類学会標準和名検討委員会委員長です。
http://www.fish-isj.jp/info/j070201_b.html 「学会員からの意見・回答」
http://www.fish-isj.jp/info/j070201_a.html「改名最終勧告」
自費出版の末路

   「 大 波 小 波 」
中日新聞
2008年(平成20年)1月22日
夕刊
書籍の出版点数で講談社を超えて日本一になった自費出版
大手の新風社が、民事再生法の適用を申請、その記事を読んで疑問に思った
ことがある、「出版した書籍の売り上げ減少による」との理由だ。出版された
本の「売り上げ」などハナから眼中にないのが自費出版だからである。
1冊も売れなくても利益が出るように経費を吹っかけることで、自費出版は
成り立っているのではなっかたのか。
《中略》自費出版に過剰な期待を寄せていた著者側にも自己責任がある。
多くのプロでさえ本が売れない現実と日々直面させれているのだ。
本さえ出せば名誉や利益が手に入ると考えるのは甘すぎる。
《中略》せめて大金を出版に費やすよりも購入と読書にあててもらえば、
日本の文化はもう少し発展するのだが。

(慈悲出版)
参考記事:1月8日「新風社」 破綻、再生法申請、全国紙各紙参照
参考記事:1月10日「草思社」 再生法申請、全国紙各紙参照

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