反原発・脱原発コーナー
     再び「廃炉あり得る」 泉田知事、東電社長発言を批判
 ※以下、2007年11月16日新潟日報夕刊より

 泉田裕彦知事は16日の記者会見で、東京電力の勝又恒久社長が中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発について「現段階で廃炉は視野にない」と述べたことに対し、「なぜあんな発言ができるのか理解できない」と批判し、「(調査結果によっては)廃炉もあり得るという全くの白紙状態」との認識をあらためて示した。
 勝又社長は12日の新潟日報社のインタビューで「原子炉施設に重大な損傷は見つかっておらず、現段階では廃炉は全く視野に入ってない」と明言していた。
 これに対し、泉田知事は「国の調査対策委員会の検討がなされていない段階で、なぜあんな発言ができるのか、全く理解できない」と不快感をあらわにした。
 その上で「県としては(国の)調査結果がまとまるまでは、廃炉もあり得る全く白紙ということで、必要な対応をとっていきたい」と語り、県議会9月定例会で示した見解を繰り返した。


     「柏崎刈羽原発は廃炉しかない」県民集会

*日時 12月5日(水)18:00〜20:00
*会場 柏崎市民プラザ 波のホール
*主催 柏崎刈羽原発反対地元三団体
*内容 @講演「柏崎刈羽原発は運転を再開しても大丈夫なのか」
          講師 田中三彦さん(元原発設計技術者・サイエンスライター)
     A報告「原発の被害状況と地盤・地震」
          報告者 反原発地元三団体
     B質疑・意見交換
     C集会決議



    上越市にて「原発問題を考える隣接市民の会」設立
                              

 中越沖地震により甚大な被害を受けた柏崎刈羽原発。調査が
進むにつれてそのすさまじさが明らかとなってきました。原発の設置許可の安全審査を超える地震動が起き、断層が動いたことや、原発直下の断層の存在が明らかになりました。また、原子炉建屋、タービン建屋が傾いていることも明らかになっています。もはや柏崎刈羽原発は、廃炉しかないことが誰の目からも明らかです。
 しかし、東電や国は運転再開を前提に「調査」を進めています。地元住民の不安を無視し、強引に運転再開を行おうとする対応は許されません。
 このもと、柏崎市の隣接地・上越市で脱原発・原発政策の見直しを求める声を大きく上げていこうと「原発問題を考える隣接市民の会」が11月17日に発足しました。会の発展を願うとともに、県下各地で柏崎刈羽原発の廃炉をめざした運動の広がりを作り出していくことが求められています。



  「原発問題を考える隣接市民の会」設立にあたって
 7月16日10時13分、柏崎市、刈羽村は、マグニチュード6.8、震度6強の激震に襲われ、上越市にも大きな被害をもたらしました。
 柏崎刈羽原発は、地振動300ガルで想定されており、450ガル以上はありえないという設計でありますが、この中越沖地震で993ガルの揺れに見舞われ、異例の全号機が自動停止し、3号機の変圧器からの火災発生、影響はないというものの6号機から放射能を含んだ水が海へ流れ出すなど、あってはならない事態が発生しました。
 原発敷地内のいたるところでは地盤が大きく崩壊し、原子炉本体へも、大きな影響を及ぼしている事実が次々に明るみになっています。
 この先、顕在化していないものの、炉体や機器に生じた永久ひずみにより、通常運転においても、大事故を引き起こす恐れが十分にあります。
 柏崎刈羽原発が立地する地元住民は、30年以上も前から原発直下の活断層の存在を指摘し、大地震に耐えられないと警告してきましたが、今回の中越沖地震でそのことが現実となりました。
 日本列島は地震の活動期に入ったと言われており、この先、更なる大地震が起きることも、十分に想定しなければなりません。
 しかしながら、国や東京電力は、「想定外であったが安全上は問題ない」との姿勢で、運転再開を前提に対応していることは、真に遺憾なものであります。
 今後、行政に対しましては、県民の安心・安全が確保されるよう最大限の対応を求めるところでありますが、この度の地震の教訓を踏まえ、原発立地の地元住民の運動だけに依存するのではなく、隣接する地域からも、脱原発、原発政策の見直しを求める声を大きく上げ、市民運動を展開していこうではありませんか。
 上越市民の皆さん!地域の安心・安全を願う、私たちのこの思いに賛同し、私たちと一緒にこの運動に参加して下さい。

                                                                                                       11月17日

                                                                          原発問題を考える隣接市民の会



  柏崎刈羽原発反対地元3団体情報公開を県に申し入れ

 11月13日、柏崎刈羽原発反対地元3団体、県平和運動センター、社民党は、中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発の被害状況の調査や情報公開などを求めて、県に申しれを行いました。
 申入れた内容は、以下の通りです。
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                                                           2007年11月13日
新潟県知事 泉田裕彦 様
                                   柏崎原発反対県民共闘会議
                                    柏崎原発反対地元三団体

                  申し入れ書

 新潟県中越沖地震から4ヶ月が経過し、この間に原発の深刻な被害の一端が明らかになってきています。東京電力は運転再開目的のアリバイ調査に終始し、国は事業者の調査を評価すると人ごとのような対応です。東京電力は「大きな地震は起こらない。柏崎刈羽では後期更新世以降の地殻構造運動は存在しない」と主張し国は東電の主張を追認してきましたが、その誤りが中越沖地震で明らかになりました。
 原発周辺地域住民・県民は、地盤地震問題で誤りを犯した東京電力や国を信用することはできません。かつては、「国を信じる」としてきた新潟県には重大な責任があます。そしていま、住民の声に応えるべき対応が求められています。
よって、以下、私たちの問題意識を示しますので、新潟県としての誠実な対応を求めます。
                                  
                      記

1. 敷地は波打ち・建物は傾いた。このことに対する新潟県の認識を問う。

  ア) 敷地の標高、建屋の沈下、隆起による傾きについて、東京電力の測定値を入手し  公開すること。この測定の事 実を新潟県はどのように認識しているのか。
   東京電力によれば、敷地の標高、建屋の沈下、隆起による傾きは2年ごとに測定していたとのことである。

  イ)原子炉建屋・タービン建屋の傾動について、新潟県の責任で東京電力福島第一、  福島第二原発、及び他電力の各原子力発電所の測定実績を調査して公開すること。
この傾動について、東京電力からどのような説明を受けたのか。保安院は近藤正  道参議院議員に、定期的に建物の傾動を測量していると答えている。こうした測定  は何らかの不都合があって実施したと推定される。

  ウ)全号機のタービン全計測回数の測定値を入手して公開すること。
2007.3.1の東電の不正行為発表に7号機タービン軸の測定値の改ざん・偽装(H13の第3回定検時の不正)がある。回転機器の水平管理は厳格なものであり、測定値の改ざんは水平が確保されない程に建屋が傾いたことを示唆している。
また、2007.10の第二次情報公開請求による公開写真の2号機タービンフォルダには、タービン建屋のオペレーションフロアの段差やタービン近傍床鉄板の変形、タービン保護装置のボルトの折損、回転軸の磨耗痕跡が写っている。しかし、2号機以外の状況はまったく公開されていないのである。

  エ)以上の事実は、柏崎刈羽原発の敷地が、原発の立地地盤としての適地でないことを示していると私たちは考えるが、新潟県の認識はどうか。
 東電は建物の傾動に関して、「建築基準法が1/1000の傾きを容認しているから問題ない」との認識を表明している。原子炉建屋やタービン建屋を一般建築と同一視することは言語道断、東電の基本姿勢として許せない。新潟県は、建物の傾動について、どのような説明を受けているのか。

  オ)中越沖地震に伴う地殻変動の実態に関して、新潟県の責任で調査して公表する こと。また以下の事項についても、調査・対応すること。
    ・新潟県が管理する、県道や二級河川の観測を実施し地震前後の比較をすること。
    ・ 新潟県が毎年実施してきた地盤沈下観測用の水準点の観測はどうなったのか。結果を早期に公表すること。
    ・柏崎市や刈羽村に下水道用水準点の再観測を指示し、調査資金を補助すること。
    ・国交省に幹線国道の調査と地殻変動の調査を要請すること。

 東京電力は柏崎刈羽地域では、後期更新世の地殻構造運動は存在しないと主張し、 不正に原子炉設置許可を得た。中越沖地震では明確な地殻構造運動が現われた。この詳細把握は今後のために重要である。



 2.配管や機器の変形に関して

  ア)全号機・全配管、機器の状況を把握し、写真・データを公開すること。また、配管の支持器具の設定値のズレは配管の変形を意味すると考えるが、新潟県はどのよ  うに認識しているのか。
 保安院が10月に情報公開請求により公開した、約700枚の第1次写真(5号  機関連フォルダ)には、主蒸気配管や再循環系配管のサポート類コンタクトハンガ  ーやスプリングハンガーの指示値のズレが写っている。こうした写真は7号機関連  にもある。地震時には5号機は停止、7号機は運転中だった。原発の配管には無数  の支持器具が設置されているが、公開された写真はそのごく一部でしかない。公開  された写真に写った支持器具は、いずれも設定値からのズレを示している。


    3.技術委員会の改組・充実

     ア)新潟県技術委員会委員である衣笠善博東工大教授の解任を求める。そして、新潟県が選任した委員の過去の原子力行政や電力会社等事業者との関わりについて調査  して公開することを求める。
    イ)技術委員会と県民が公開の場で議論する場を設けることを求める。
私たちは、原発行政での御用学者であると衣笠善博東工大教授と、宮健三法政大学 教授を原子力技術委員会委員として選任した新潟県の原子力行政に大きな不信を抱き、解職を求めてきたところである。宮健三委員は、中越沖地震後の「壮大な実験」発言で自滅し、解職された。衣笠善博東工大教授は、一貫して電力会社等事業者側で数々の事実隠ぺいにかかわってきた問題人物である。こうした人物を選任し、「経験豊富」を理由に居座らせる新潟県の原子力行政への不信は増すばかりである。