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 23日目:Part10(浜田、江津)  Part11(湖陵、出雲)へ     写真集W  日本周遊ブログ
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日本周遊紀行(179) 浜田 「石州瓦」



石州瓦
写真:石州瓦の町並み



石州瓦は、冬の風雪に耐えながら、この地方独特の風情と景観を醸し出している・・、

特に、島根県に入って目に入ったものは、海の青、山の緑に相まって、人家の屋根の色が赤茶色が主体となって独特のコントラストを描き、風情をなしている。 
この色鮮やかな瓦は、大阪の瓦職人が伝えたという「石州瓦」である。


日本に瓦が誕生したのは、仏教とともに百済国より伝来したのに始まるといわれ、奈良・飛鳥寺建設の時、日本初の瓦葺き屋根の建物が誕生したという。 
山陰地方では石見の国に因んで特に「石州瓦」といい、飛鳥時代の石見の国・国分寺(現、浜田市国分町、金蔵寺)の建立に始まり、江戸時代初期、浜田城築城や城下町建設に造られたのが基となったと言われる。 
石州瓦は独特の「赤瓦」として注目を浴び、山陰はおろか北前船によって北陸から北海道にまで運ばれたという。


粘土瓦の三大産地として三州瓦、石州瓦、淡路瓦がある・・、

三州瓦は、愛知県三河地方で生産されている瓦で、こちらの生産量は日本一である。 
石州瓦は島根県中西部、石見地方で生産されている瓦で、高い温度で焼き上げているため、硬くて耐寒性に優れた瓦だという。 次に、淡路瓦は、兵庫県の淡路島で生産されている瓦で、いぶし瓦の生産量ではトップであるという。

石州瓦と他産地の瓦との大きな違いは、原料となる粘土にあるといい、石州の粘土は鉄分の少ない粘土質(耐火性粘土・白土)のため、高温(1200度)で焼く事ができ、そのため焼き締まって硬く、水を吸いにくく、寒さにも強い瓦ができるという。 特に、海岸付近に多い塩害にも強く、風化しにくいと。 

山陰地方では赤瓦の町並みが連なり、冬の風雪に耐えながら、この地方独特の風情と景観を醸し出しているのである。

2005年10月、浜田市、旭町、金城町、弥栄村と合併して新市制による浜田市が誕生している。

次回は、「江津、江の川」

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日本周遊紀行(180) 江津 「江の川」



江の川は、中国地方最大の川で、江川(ごうがわ)とも呼ばれる・・、

石見地方の浜田には高速道路が到達している。
瀬戸内・山陽道が大きく内陸へ入り込んでるあたり、広島の北に位置する千代田JCTから「浜田自動車道」が来ていて、更に、山陰道の江津まで延びているようである。
案内板にしたがって浜田ICから乗ってみた。まだ出来たてらしく真新しい道路は、ピカピカと黒光りしていて快適であったが、一っ走りで江津へ着いてしまった。 左手に巨大な工場群が見えている、日本製紙とあった。


江津の主役は「江の川」であろう・・、 

別名を「中国太郎」ともいい、広島県域では可愛川(えのかわ)とも呼ばれているという。
江津、江の川と書いて“えつ又はえず”、“えのかわ”と読みがちであるが、実際は「ごうつ、ごうのかわ」と読み、地元では「ごうがわ」とも呼ばれているようである。 

高校野球の名門、江の川高校野球部のユニフォームの胸の文字は「GOGAWA」である。  小生も「江の川」の野球チームが始めて出場した頃、読み方で妙に戸惑った覚えがある。

いずれにしても、「江」を“こう”でなく“ごう”と読ませることに昔日を感じがするのである。


名のごとく江津は「江の川の港」を意味する地名で、既に、戦国時代以前には大陸との交易が行われ、中国の歴史書にも江津という地名が記されているという。
河口の西側を占める中心部の江津町(江津本町)は、古くから江の川の舟運と日本海の海運の要所として栄えた。 
中国山地の三次(みよし)をはじめとする上流部の産物の積み出し、又、塩など上流部で必要とされる物資の搬入、併せて北前船の寄港地でもあって、江の川の舟運、海運業が盛んになり繁栄した。

現在も、この川岸から町中に向けて多くの廻船問屋の蔵屋敷が軒を並べ、石州赤瓦の光り輝く「天領の町」であった名残が見て取れる。 この江津本町の一角を「甍街道」とも呼び、天領らしい風格を残している。

江津の駅から江の川に沿って「JR三江線」(こちらはサンコウセンと読みます)が走っている。 
江津の駅から中国山地を曲りくねって広島の三次(みよし)へ達していて、地図上で見ても、よくもまあと思うほど河川と鉄路がピッタリと寄り沿っているのである。

JR三江線は、昭和50年8月に開通した比較的新しい路線である。 
陰陽連絡を目的として建設し開通したが、現在では、いつ廃線になってもおかしくないような状況にまで追い詰められているともいう。しかも、JR西日本はローカル線には結構シビアに対応しているらしいが、実際には、今の所は三江線が廃止になるなどの具体的な動きは出ていないともいう。

三江線を実際に運転していた人は、「三江線は、山間を走っているので、イノシシや鹿などの野生動物が線路内に入ることがよくあります。 以前、イノシシを四頭ひいてしまったことがあります。しかも、それは、三江線の最高速度(時速85キロ)で走っている時だったので、かなりの衝撃がありました。それで、保線区に問い合わせて処理してもらうように頼んで来てもらったところ、イノシシはどこかへ行ってしまったようで、イノシシの生命力には驚きました。 三江線に乗れば、野生動物にお目にかかれるかもしれません」・・と、PRも兼ねて話していた。


三江線は、人々の輸送もさる事ながら、かっての江の川の代役を果たし、山陰、山陽の物資流通の基幹線としての役目も果たしているのは確かである。 
江の川の河口には、日本国内最大規模の巨大製紙会社、日本製紙があった。

次回、温泉津から大田までは別掲にて、「世界遺産・石見銀山遺跡」という内容で記載してます。

名称・世界遺産・「石見銀山遺跡」 
URL・http://orimasa2008.blog44.fc2.com/blog-entry-106.html 


次回は、「湖陵町」     Part11へ

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