1.高温試験
いわずと知れた高温試験。機器を高温の環境中において動作が正常かどうかをみます。車載機器以外はよほどのことがないかぎり確認試験で終わりますね。問題があるとすれば、機構部品がやわらかくなったりするだけで、電子回路部分はほとんど影響なしです。だいたい、機械というのは熱い方向には強いものです。
2.低温試験
よーく冷やして試験します。普通の機器は0度からとなっていますので、通常はそれより10度低い-10度くらいは必要でしょう。しかし、寒い北海道のことを考えれば−20度ぐらいで動作確認はしておいた方がよいですね。
機器が小さいときは恒温槽ですみますが、大きくなると部屋全体が冷たくなるようなものでないといけません。寒いのなんの。防寒着が必須です。こうなると、人間耐久試験になってきます。
3.ディレーティング
部品の最大定格からどれくらい余裕があるかをチェックする必要があります。設計者は、「絶対大丈夫」と思っていても、思い込みで最大定格ギリギリとかになっているときがあります。場合によっては最大定格を超えているのに、部品の余裕度で故障しないということもあります。部品の種類ごとに最大定格のリストを作り、設計者と別な人がチェックするのが理想です。あとはサーモグラフィがあれば、それで回路全体で部品が熱くなっているかチェックできますので、さらに安心できます。
4.梱包試験
梱包した状態で衝撃を加えます。高さ何メートルかと規定して、そこから落として製品が壊れないかどうかチェックします。当然、全ての面を対象とします。さらに、某荷扱いの非常に悪い宅配便業者で日本の端から端まで行って来いテストなんかもします。某荷扱いの非常に悪い宅配便業者はどうしたらこんなに梱包材が傷むのか不思議なくらい荷扱いが悪いです。
よく、積み上げは3個までというマークをつけたりしますが、ほとんど守られないと思った方がよいです。特に海外に向けては絶対に守ってもらえません。日本の港でもうずたかく積まれた光景があります。日本ですらだめなのに、海外で守ってもらおうなどとは夢のまた夢です。
5.静電試験
静電気に対する試験です。欧州では試験項目に入っていますので、ちゃんとした測定装置があります。アルミのアース板を敷いたりしなければならないため、それなりのスペースが必要です。危険な試験なので注意しなければなりません。
6.電圧試験
電源電圧は日本だと100Vですが、当然ながら最低プラスマイナス10%くらいの余裕は必要です。低い方は何ボルトまで動作するか確認試験も必要でしょう。正式な規格にはないですが、欧州の200Vの電圧を印加しても大丈夫かの試験も必要です。ちゃんと機能するか、故障するにしてもヒューズが飛ぶ程度で出火したりしないことが必要です。
7.動作チェック
たとえば、テレビのリモコンがありますね。このスイッチ、通常は1回に1つのスイッチしか押されません。でも、複数のスイッチを同時に押したりしても異常な動作をしないかチェックする必要があります。チェックリストを作り、大丈夫かチェックしましょう。
8.熱衝撃試験
暖かい部屋と冷たい部屋に装置が行ったりきたりする試験機があります。温度変化が急に発生すると機構的に弱い部分が壊れてきます。試験自体は簡単ですが、時間がかかるのが難点です。
9.絶縁耐力試験
PSEでも試験が義務付けられています。1000Vもかかるのではっきりいって危険です。
10.電源高調波
IEC61000−3という規格があります。スイッチング電源は入力される電圧波形は正弦波ですが、電流は特殊なリップル波形となります。このため、電源トランスが過熱したりするようなことがありました。そこで、電流波形に対して規制が行われるようになりました。ちゃんとした測定器があります。なお、電源の問題のため、装置メーカにとっては部品として電源を使用する場合は電源メーカにその旨、指定するだけになるかもしれません。
11.振動試験
振動を与えて、損傷しないかどうかをみます。機構的に弱い液晶とかは必須の試験です。
12.イミュニティ
機器に電磁波を照射して、正常に動作するかどうかを確認します。乗用車の場合は非常に強い電磁波を照射しますので、危険です。
13.ルーコン試験
ケーブル類を引っ張って機器に異常がないかどうかを試験します。接続があまかったり、すぐ抜けるコネクタは問題です。
14.消費電力試験
機器の最大消費電力や最低消費電力をチェックします。品質だけでなく、各種規制にも重要な試験項目です。
15.パターン間ショート
プリント基板のパターン間のショートをします。ヒューズが飛ぶのはOKですが、煙がでたり、燃えたりしたらだめです。ここまでやっても、機器が火をふいたなんて事例があります。安全確保は難しいものと実感します。
16.ヒューズ試験
ヒューズが溶断するかどうかチェックします。トランスを使った電源で、低い電圧の二次側はショートしてもメインのヒューズが溶断しないことがあります。場合によっては二次側にもyヒューズを設置しないといけません。
17.連続動作試験
機器を連続動作して、問題がないかチェックします。機械的に動く部分の磨耗の程度やバックライト照明のように寿命のある部品を使用している場合には重要な試験です。時間がかかるのが難点です。
18.転倒試験
ある程度の大きさのものですと、転倒について考慮しなければなりません。重たい物は転倒すると人命に被害がでるおそれがあります。
19.瞬断試験
交流電源の電力を一定時間だけカットして動作をみます。まったく動作に影響ないのがどれくらいかをみます。国によってはこの影響のでない時間に規制があるところがあります。動作に影響がないことも重要ですが、影響があっても自動的に復帰することも重要です。誤動作で機器が正常復帰しないのが最悪です。
20.鉄球試験
ディスプレイ装置は外部からの衝撃で割れることがあります。規定の鉄球を規定の高さから落として割れないかどうかをみます。
21.水濡れ試験
防水性能の機器でなくても、霧吹きで濡らした程度で故障すると困ります。霧吹きで水をかけて機器が誤動作しないかどうかを調べます。
22.曲げ試験
基板が曲がるのがあります。それを何回もまげて、故障しないかをみます。
23.筐体温度
筐体で温度が高くなる部分をみます。アチチとなると、手の反射でケガをしたり、物が燃えたりします。放熱板のある機械にはとくに要注意です。