2008年ブラジル滞在日記 その6 by Keiichi YAMAZAKI
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22 ブラジルでの用心
セントロに安いアパートホテルに宿泊していたときは、フロントが貴重品預かりをしてくれないので、貴重品は
旅行用スーツケースにいれて、鍵をかけて、さらに3つを鎖でつないで、簡単にもっていけないようにしておいた。
今は、コレイア氏宅だが、ほぼ同じようにしている。ブラジルでの常識であろう。
2001年に首占め強盗にあったときに(ペルーで)、よくわかったが、犯人はすごくあせっていた。ほんの数秒で
窃盗を完遂したいのだ。むこうも、時間との勝負だから、あせる。だから、簡単でもいいから、盗む作業をおくらせるような
工夫をしておくとよい。鎖なんて、いくらでも切れるだろうが、その手間にある程度の時間がかかる。盗まれ
ないような完全な保護や予防は、不可能だが、盗むための時間がかかるようにしておくだけで、被害をdeterする
(遠ざける)ことができると思う。
あんまり危ない、危ないというと、海外からの投資を減退させるから、ブラジル人に怒られるだろうか。いや、
そんなことはないだろう。この程度の情報で、投資をあきらめるような国際ビジネスマンは、いない。
23 パスポートとクレジットカード
パスポートは、コピーのみを持ち歩いている。クレジットカードの使用時など、パスポートの提示が
もとめられるが、コピーでいつもOKである。ただし、クリチーバは、最近は暗証番号付きのクレジットカードを
受け付けてくれる。チップ付きのCCだ。ポルトガル語で暗唱番号をsenhaという。senhaは、郵便局などでの待合いの
受付番号の意味もある。だからsenhaは、「その人だけに発行される番号で、それで人物を特定できるような数字」
という意味だろう。セーニャと発音する。暗唱番号つきのカードを受け付けてくれた場合は、パスポートの提示は
不要である。ほとんどの店で、これを受け付ける機械がある。街のキオスクでも、受け付けてくれる。
24 街の安いレストラン
写真のようなビュッフェ形式の昼食店がふえている。ほとんどの安いレストランが、重量売りになっている。
好きなのを好きな量だけとって、レジへもっていけば、計量して、値段をきめてくれる。値段を記した
紙が計量器から打ち出される。それを店員からもらって、テーブルへいく。食後にそれをもって、レジにいって、
しはらって、店をでる。追加がほしい場合は、またとりにいえば、またその分の請求額の紙をくれる。
店頭に18レアルとかいてあれば、1kgあたり18レアルという意味で、実際には700gぐらいでおなかがふくれる
ので(わたしの場合)、支払いは10レアルちょっとですむ。もっと安い店もおおい。8レアルで、ソフトドリンクを
のんで、ビュッフェも食べれるというレストランも、多い。
25 レンジャーもの(戦隊もの)、大流行
日本の、マジレンジャーとか、デカレンジャーとか、いわゆるスーパー戦隊ものに、うちの子ども(もうすぐ4歳)が
はまっていた。日本にいるとき。まさかブラジルにはないだろうとおもっていた。子どもとスーパーへかいものにいったら、
急に「あ、マジレンジャーだ」と、子どもが叫ぶ。わたしは、無視した。そんなはずはない。「なにをいってるのだろうか?」
と、わたしは不機嫌になって、子どもの手をひっぱって、食料品などの買い物を続けた。
しかし、あんまりうるさく、子どもがさけびつづけるものだから、折れて、子どもの後をついていった。
あ、こどものいうとおりだ。レンジャーものだ。こちらでは、いろいろなシリーズを統合して、Power Rangerとして
売られている。DVDもある。米国でつくられたのをポルトガル語に吹き替えている。米国版は、仮面ライダー
響(主役は母親層でも人気の細川さん)の映画も監督された、坂本監督によるものだ。
家族でくると、一人での滞在では気づかないものに気づくので、ありがたい。
ウルトラマンは、みかけない。円谷プロのビジネス戦略と関係しているのかな?
26 Casas Bahia
なんのことはない、電気製品などの普通の量販店にみえるが、これが世界に有名な会社だと、ブラジル人は
知っているだろうか。米国の世界的に有名なビジネス・スクール(経営学大学院)であるWharton School of Businessの
インド人の教授が、「ピラミッドの底のマーケット」をキーワードにした経済書を出した。つまり底辺階層は、実は巨大
消費市場で、ビジネスチャンスにあふれているという本である。最貧民も、結構お金をもっている。そこをターゲットにした
ビジネスで成功した例がたくさん挙げられている。たんにお金をもうけるというだけでなく、底辺層の生活の質の
改善に資したような、社会性(貧困撲滅、女性差別の解消など)や、健康促進や、環境保全に配慮したビジネスが、取り上
げられている。その1つがブラジルのCasas Bahiaで、長期の分割での購入を認めてくれるので、最貧層も電化製品を
かえるようになり、洗濯や家事など生活が楽になったのである。
問題点もなくはないと思うが、とりあえずCasas Bahiaの詳細な検討は、別の機会にしたい。