「こころのリフレッシュ講座」での講演(平成17年3月22日)
支援センターメンバー 山下直子
スタッフの海崎さんが家族の方へ向けての講話をし、、私が当事者の方へ向けてお話をするということでした。私(山下直子)も当事者であります。現在仕事をさせてもらっている中で感じたことや知的障害の方達と接する中で感じたことを伝え、そこから高萩共同作業所の皆さんに、最近何かを感じたことがあるか、まずそのことを思い直すきっかけになるといいなと思いながら話しました。以下はその内容です。
27歳の時に発病しました。31〜35歳までの間入退院を5回繰り返しました。入院生活と言えば、朝昼晩の食事の時間だけが大きな行動で、あとは何もすることもない、単調な生活でした。
病状も落ち着き、36歳の時、ほびき園に入所しました。ほびき園は、農作業を取り入れており、農作業をする中で、いちごの花が咲いたときの喜び、春の土の暖かさ、冬の野菜を洗うときの水の冷たさ、夏の外の作業の厳しさ、秋の収穫の喜びなど、様々な刺激がありました。そしてそれは、入院生活を繰り返していた私にとっては、大きな喜びとなりました。また、それは、人間本来の持つものを感じるということをする大きな足がかりとなたのです。
ほびき園での生活は1年生でした。今は、土浦というところに一人暮らしをしています。仕事をしています。仕事先は、3階建てで、1階がパン屋さん、2階が知的障害者の生活ホーム、3階がオーナーさんの住居となっています。私は、そこでパン屋さんの店番をしたり、知的障害者の方のお世話のお手伝いをしたりしています。
パン屋さんには、実にいろいろな人が買い物に来ます。ここのパンはおいしいと言って、遠くから買いに来るお客さん、土曜日はいつもランチを近くのフランス料理を食べてから、必ず帰りにパンを買いに来る老夫婦、おつかいに来る子ども達、などあげているときりがありません。また、コーヒーも飲めるようになっているので、実に様々な人達が集います。そのお客さん、一人ひとりに「いらっしゃいませ」と「ありがとうございます」とけじめとして対応するのでその度、心地よい刺激となります。
刺激とは、心地良いものもありますが、ショックというか、あまり心地良くない刺激もあります。そうすると、いわゆる、ヘコみます。でも、一日の間にに心地良い刺激があったり、心地良くない刺激があるわけですが、それが当たり前だと思います。
心地良くない刺激だと、ヘコんでがっかりして、気持ちがひいてしまいますが、自分をかえりみるようになります。そういうことってありませんか?だから、心地よい刺激、つまり嬉しいことが引き立つ、つまり、今日は辛いこともあったけど、面白いこともあったと思えるのではないのでしょうか?
先ほど、知的障害者の方のお世話をしていると言いましたが、自分と違う障害を持つ人と一緒にいるというのも、刺激になります。生活ホームには4人の知的障害者の方が生活していますが、発言がオーム返しだったり、ハイとかイイエと対応することが、ほとんどの方が居ますが、私は、彼のまっすぐな精神みたいなものが気に入っています。そして、その澄みきった精神に癒されます。
刺激という言葉を先ほどから使っていますが、この刺激が入院生活で何を感じるわけでもなかった私を回復させてくれたのです。
刺激を浴びるには、まず、心の準備が必要だと思います。まずは、自分の心に、囲いを作らないことです。昔、日本は鎖国をしていましたが、鎖国をしないということです。
何でも取り入れようとする心や、人の話を聞こうとする心を持つことが大切だと思うのですが、それは、感じるということにつながるからです。
あなたは、最近、何を感じましたか?
うれしいと感じたことは何ですか?
いやな思いをしたことはありますか?
それらを思い直してみてはどうでしょうか。
「こころのリフレッシュ講座」
高萩共同作業所通所者及び高萩地方家族会会員の方々が高萩作業所に集い、精神保健研修会が開催された。ほびき園から、支援センター施設長海崎真知子と、メンバー山下直子が講師として招かれ、講演を行う。
同様に、山下氏は当事者の立場から話す講演会の講師を平成16年度計5ヶ所で行った。(高萩共同作業所での精神保健研修会、土浦市保健センターでの地域生活ケアシステム支援専門研修会、守谷市保健センターでの家族教室、鹿島保健センターでの家族教室、ほびき園での家族の集い)