千葉のマンモスそろばん塾&グループで「そろばん体験記作文コンクール」というのがあって、大人の部で最優秀賞の作品と、ちょっとすてきな文を見つけたのでここに載せさせていただきます。ぜひ、読んでみてください。あえて、名前は載せませんでした。

大人の部 最優秀賞「井の中の蛙 大海を知らず」

私がそろばんを習い始めたのは、もう三十年も昔、
小学校4年生の時でした。近所のまだ開塾していない小さな
珠算塾で、皆どんぐりの背くらべのようなところでした。
当時はそろばんブームで、友達もどんどん芋づる式のように
入塾し、わいわいと楽しくそろばんに行っていた記憶があります。

私はそろばんが大好きでした。今までの算数にはない大きなケタの
数字が、そろばんをパチパチはじくと答えがでてきて、
それが何とも嬉しくて、ゲーム感覚のように楽しんで
そろばんをやっていました。そして、どんどん進級し、
いつの間にかその珠算塾のトップになっていました。
周りからも、すごいね!上手だね!と言われ、
すっかり満足してしまっていました。
ちょっとした、おやまの大将のような気分でいたのです。

競技会に初めて出場したのは、小6の時、茨城県水戸周辺地区
小学生の大会でした。何の情報もなく出場した私は、
自分よりもとびぬけた実力を持つ人たちと出会い、
ただびっくりしてしまいました。
そう、私は、外のことを何も知らないでいた「井の中の蛙」だったのです。
読上暗算でどうにか3位に入賞できたものの、嬉しさ半分、
実力がまだまだだったのだという悔しさやら恥ずかしさやらの後悔の念との
複雑な気持ちでメダルをいただいたことが記憶に残っています。
もっと早くにそろばんを始めたかった・・・
もっともっと上を見て練習すればよかった・・・

そして今、子ども達がそろばんを習い、当時の懐かしい思い出がよぎります。
わが子も競技会に参加できるようになり、意欲的に練習に励んでいます。
競技会入賞の目標を胸に練習することで、明らかに上達の度合いが
違うと確信しています。上を見ることがとても大切なことなのです。
○○珠算学園には、見上げれば沢山の星が光輝いているのを見ることができます。
こうした恵まれた環境にいることをとても有難く思います。
そして、そろばんを通して養われた能力で、何事にも意欲的に
高い志を持って、大海を航っていけることを願っています。
そろばんは、無限の可能性を引き出す、すばらしい宝物なのですから。

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■そろばん先生のひとりごと 「ステキなお母さん」
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生徒のお母さんにとってもステキだなぁと思うお母さんがいます。
そのお母さんは、いつも元気一杯で笑顔です。
お子さんを教室に送ってきたときは「いってらっしゃい、がんばってね」と
キラキラと輝く笑顔で手を振ります。
お迎えの時、「今日はまるを10こもらったよ」とお子さんが報告すると
「そうなの〜!!すごいわね、がんばったのね」と抱きしめんばかりに
褒めちぎります。(まる10個はそれほどすごくないと分かっていてもです)
それを見ている他の生徒たちは自分も褒めてもらおうと
「ぼくなんて11こまるだよ」なんて言うと、自分のお子さんと変わらぬ程嬉しそうに
「えらいねぇ」とほめてくれます。ほめられた子は自信満々。
「次もがんばろう」というプラスの連鎖が生まれます。
人の笑顔は気持ちがいいものです。
笑顔の人がいると、こっちまで知らぬ間に笑顔になっていることもあります。
ついつい「危ないから」とか「人の迷惑になる」とか
ガミガミ言ってしまうことも多いのですが、
「そろばん今日も楽しかった」と生徒に思ってもらえるのが一番の幸せ。
さぁ、笑顔で今日もがんばろう!