千葉のマンモスそろばん教室のメールマガジンからです。
スピードばかりにとらわれると、大事なことを忘れてしまいます。
誰もが皆、同じように上手くなるわけではないんです。
テレビに出ている暗算天才少年が普通だと思われては困ります。
もちろん、努力をおしむ子は上手くはなりません。


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■先生のひとりごと 「努力への理解」
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そろばん教室にA君という男の子がいます。
そろばんを習い始めて2年ほどたちます。
A君は理解力の面で劣ることはないのですが、練習で得たことを
次の練習の時にはすっかり忘れていることが多く、
新しいことを身に着けるのに時間がかかるタイプです。
それでもA君はそろばんが楽しくいつも一生懸命練習をしていました。
低学年のA君が2年間で6級まで進級したのはコツコツと練習をする
彼の努力であり、決して進みが遅いということでもありません。
しかしある日、A君のお母さんが「なかなか上達しないし
やっていても意味がない」と退学を告げにやってきました。
Aくんの教室での頑張りや、A君にとって何が大切であるかをお話しましたが、
お母さんは「上達しないということは、努力しているとは言えない」と
退学の意思が変わることはありませんでした。
お母さんが帰られた後にA君は「先生、ぼく本当はそろばん辞めたくないんだ。
でも、みんなみたいに上手にならないから・・・」と泣きそうな顔で言います。
A君の努力はよく解っていますし、進級することだけが大事なわけではないと
話をしていると「うん、そうだよね、”継続は力なり”っていうもんね」と
立派なことをいうA君。その言葉はどこで習ったの?と聞くと
「出席表に書いてあるよ」と教えてくれました。
少ない努力で結果が出せるときもあれば、努力しても結果が
見えないこともあります。
結果が出ないとき一番つらいのは子ども自身でしょう。
そんな時、よき理解者とならなければならないのはお父さん、
お母さんであるべきです。
周囲と比較することが優先して、努力の過程を見逃してはいませんか?